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注目のアルトコイン|ジーキャッシュ(Zcash)は「ゼロ知識証明」を導入?安全性や秘匿性は?
- 2017/9/30
- 特集:注目のアルトコイン
- Coinjoin, JPモルガン, Z-cash, zk-snark, Zooko Wilcox, ビットコイン, プルーフオブワーク, ブロックチェーン, メトロポリス, 送金トランザクション
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Z-cashは、Zooko Wilcox氏が考案した、「ゼロ知識証明」と呼ばれる匿名機能を持つ通貨で、取引を行う際に取引内容を非公開にして取引できるという特徴があります。
「ゼロ知識証明」は、自分の持っている命題が真であるのを伝えるのに、「真である」という事実以外に他の情報を伝えることなく証明できるようになっています。
誰が誰にいくら送金したかということを第三者に公開することなく、送金トランザクションの正当性を証明することが可能です。
ビットコインでは、取引履歴が公開されていることをもって信頼性を担保しているため、いくら送金したかという部分はブロックチェーン上で公開されていますので、完全に匿名とは言えません。
また、リング署名方式を採用して実際の署名者を分からなくしてアドレスなどを秘匿したモネロや、Coinjoin方式を採用してCoinjoinを中央で行うという方式によりコインを分からなくしたダッシュのように匿名性を売りにした仮想通貨も他にありますが、それらも内容が一部非公開になる程度です。
一方でZ-cashは、このような取引内容までも完全非公開で追跡できないようになっており、完全な匿名性を実現しています。
そして、取引内容に関しては、秘密鍵を持つ人だけが知ることができるようになっています。
Z-cashは、「第二のビットコイン」になるか?
Z-cashは、一部では「第二のビットコイン」とも呼ばれているようです。
理由としては、発行数量が2100万枚というのと、半減期が4年に1回というのと、トランザクションの合意方法にプルーフオブワークというブロックチェーンの承認方法を用いているという点がビットコインと共通だからです。
そのうえで、匿名性という新しい機能を持たせたことにより、ビットコインから進化した、「第二のビットコイン」とも呼ばれているのです。
JPモルガンやイーサリアムとの提携と将来性
Z-cashは、2016年10月にリリースされました。その後、価格はしばらくは低迷が続いていましたが、2017年5月に、世界最大の銀行の一つであるJPモルガンと提携したことにより価格は大幅に値上がりしました。
発表までは1ZECあたり13,000円前後で推移していたのが、提携が発表されると、わずか1日で45,000円近くまで3倍以上の値上がりを記録しました。
提携内容は、JPモルガンが独自に開発している、イーサリアムのスマートコントラクトをもとにしたプラットフォームであるQuorumに対して、Z-cashの技術である「ゼロ知識証明」を導入し、プライバシーの向上を行うという内容です。
また、2017年9月下旬にイーサリアムで行われる「メトロポリス(Metropolis)」というアップデートで匿名性を強化する技術「zk-snark」が実装されますが、この技術はZ-cashとの提携により取り入れることができたものです。
このように様々な企業に技術が評価されている一方で、高い匿名性を持っており、ダークマーケットで有名なアルファベイにて2017年7月1日より利用可能になっていたりするため、犯罪やマネーロンダリングに使われるのではないかと危惧されることもあります。
Z-cashは、どこで買えるのか?
Z-cashは、国内の仮想通貨取引所では取引できるところが少ないですが、coincheckで取引することが可能です。
他には海外の取引所になりますが、poloniexでも取引することが可能です。
2017年9月現在、時価総額は500億円程度で、ランキングは17位です。
上記の技術を考えると、今後もさらに伸びていくことが予想されます。