
Steemとは仮想通貨の代名詞とも言えるビットコインとは一線を画すシステムを持った仮想通貨です。Steemというのは厳密には仮想通貨そのものを指す言葉ではなく、SNSのことだからです。
Steemにある3つの仮想通貨
Steemに存在する仮想通貨は3つあります。
ひとつが、STEEMという基本となる仮想通貨です。STEEMの使い方は他の仮想通貨と同様で取引所で取引することができます。
次が、Steem Power(SP)です。これは仮想通貨の投機的な短期売買を制限することを目的に導入されたと言われています。
STEEMをSPに交換することは簡単ですが、SPをSTEEMに交換するには週に1回、1/104ずつしかできないことになっているのですが、これは年を経るごとに供給量が倍になるSteemにおいて、インフレを抑制する役割を担っているのです。新たに発行されるSteemのほとんどはSPを持っている人に分配されるため、STEEMよりもSPで持っている方が得、ということになるわけです。
簡単に説明すると、株式の持ち合いのような状態を作って、価値の安定を図るわけです。最後がSteem Dollars(SMD)です。
SMDは仮想通貨とはいえ、1SMDが1アメリカドルど同等の価値であると決められています。もちろん為替の動向によってアメリカドルの価値も変動しますので、価値が変わらないわけではありません。
Steemを利用すると発生する報酬は、半分がSP、残りの半分はSMDで支払われます。報酬をすぐアメリカドルに換金したい場合は、Steem内の取引所で1SMDを1ドル分のSTEEMに換えることになります。
Steemを購入するには
Steemを購入する方法としては、Steemit.comというSNSにアカウントを作成してから購入する方法があります。あるいは他の仮想通貨と同様に取引所で購入することもできます。
残念ながら2017年6月現在では国内の取引所でSteemを購入することは出来ません。海外の、例えばOPEN.STEEM/BTSなどです。
また、Steemit.com内でコンテンツを投稿するなどした報酬としてSMDを受け取り、それでSteemを購入する方法があります。
Steemの将来性
他の仮想通貨とはその存在そのものが異質とも言えるSteemですが、世界的な取引における仮想通貨となりえるかというとやや疑問が残ります。
2016年には仮想通貨における時価総額で3位になったこともありますが、その後は下落の一途をたどり価値は7分の1かそれ以下にまで下がってしまいました。新興の仮想通貨がブームに乗ってその価値を上昇させただけとみる専門家もいるようです。
報酬をもらう仕組みや変換の仕組みがもう少し簡略化されれば、一般の投資家も取引しやすくなるのではないでしょうか。将来性としては決して明るくはありませんが、大化けする可能性もなくはないでしょう。